時計店はブランド品には触れたくない

先日、量販店時計売り場にて残念な光景を目撃しましたので、一筆。

客:「さっき見たら止まってたんです。電池交換お願いします」

店:「ここでは出来ないのでメーカーに送ります。数週間のお預かりですが宜しいでしょうか?」

客:「そこに書いてある10分800円で出来ないんですか?」

店:「ブランド品ですし、防水テストなどが必要になりますので・・・」

客:「いくら?」

店:「7000円程です。」

客:「そんなに取るのか!!電池なんて200円位だろう!老人を騙すつもりなのか!」

1万円の時計でも本当の所はメーカーに送るのが当たり前ですが、残念ながらホームセンターやショッピングモールの鍵屋さんやメガネ屋さんが「副業的にやっている電池交換」に依頼するのが世間一般的です。
防水テストやパッキンの交換が出来ない事を承知でしたら10分1000円程でも受けます。

しかし、ブランド品は触れたくもありません!

万が一、コイルでも切ってしまったら・・・ボタンを破損してしまったら・・・裏蓋にキズを付けてしまったら・・・そんな責任持ちたくありませんからね。

メーカーに全責任を負ってもらう。これ当然です。

ですから、それなりの金額を頂いているのです。

このお客さんは購入時に事前の説明がなかったのか、それともプレゼントか何かでいきなりブランド時計を手にされたのか分かりませんが、ブランド時計は何をするにも高額です。

①相手の金銭状況を考慮に入れて

ブランド品の時計をプレゼントされる方、あげたい気持ちも分かりますが、電池交換だけで5000円以上は普通にします。
メカニカル時計ですと、定期的にオーバーホールが必要です。これだと3万円以上。

まだクオーツ時計であれば、ムリを聞いてくれる店で1000円程で電池交換出来るでしょうが、メカニカルは止まってしまったら、確実に万単位の金額がかかります。

是非、プレゼントされる側の金銭状況も考慮に入れてみて下さい。
もしくは、電池が止まったら、費用負担する事を渡した際に一言伝えてはどうでしょうか。

②電池は明日止まるかもしれない

通常、数年はもつ電池ですが、時計は製造された時点から動いています。
長期在庫だった場合はプレゼントした翌月や翌年に電池切れを起こす可能性もあります。
プレゼントの場合は事前に電池交換をされた方が良いでしょう。
良い店員さんなら、詳細には在庫期間を教えてくれなくても、察してくれます。

③バンド調整はどうしよう?

これも準備のない方ですと販売時に困る事ですが、可能な場合は時計を拝借して来て下さい。
もしくは、だいたいの長さを測って来るか、遠方なら同居の家族の方などに調べてもらってください。それに合わせます。

間違いなく、一番確実なのは、ご本人がいらっしゃる事ですが・・・

③は必ず、②は良心的な時計店でも説明はありますが、①に関しては説明がほとんどありません。
お金がかかる事など、お店は言いにくいですからね。

進学祝いや就職祝い、退職祝いなどで時計をプレゼントされる際の参考となれば幸いです。
せっかくの良い時計が文鎮と化してしまっては、時計が可哀そうです。


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